お問い合わせ 関連リンク

   ログイン
理事長挨拶
ホーム > 理事長挨拶

みんなでつくる医療安全、みんなでつくる日本医療安全学会 

一般社団法人 日本医療安全学会
理事長 大磯義一郎

 

 2025年からの2年間、引き続き理事長を拝命させていただくことになりました。2021年より本会理事長に就任し、今期で3期目となります。

 2期目の2年間では、①学会認定資格の再編、②研修事業の整備、再編、③さらに積極的な外部発信の3点を目標として取り組んでまいりました。

①学会認定資格の再編については、まだ道半ばではありますが、委員会を中心に議論を進めており、今後2年間で明確な道筋をつけたいと考えております。

②研修事業の整備については、辰巳副理事長のご尽力のもと、本年3月に本会主催の医療安全管理者養成研修が実施されました。今後はこの成果を生かし、より充実した研修体制へと発展させてまいります。

③さらに積極的な外部発信については、「これからの医療安全」(m3)、「医療・介護施設従事者のための転倒・転落事故へのアプローチ」(ケアネット)、「医療法学で考える臨床の未来」(Medical Tribune)といった複数の大手医療系メディアでの連載を通じて、学会の認知度は大きく高まりつつあります。

 3期目となる今期は、「ホップ・ステップ・ジャンプ」の“ジャンプ”の年にしたいと考えております。具体的な目標として、①事務局機能、学会のガバナンスの安定化、②財政基盤の健全化、③他学会との更なる連携を進めることを挙げさせていただきます。

他学会との連携につきましては、これまでも2023年に発表した「介護・医療現場における転倒・転落~実情と展望~」11団体共同声明や、医療の質・安全学会、全国医学部長病院長会議、国立大学附属病院 医療安全管理協議会をまきこんだ医療安全用語集等を進めてきました。

医療安全は、あらゆる診療科において重要である一方、各診療科で働く医師はじめ、医療安全に直接関与していない医療者に十分な情報が伝わっていないのが現状です。安全系学会だけでなく、他の学会、団体との連携をさらに強化していきたいと考えています。

 現在、長引く経済停滞による強烈な医療費削減圧力がかかっており、医療現場が崩壊の危機にあります。そのような状況は今後も継続、又は更なる悪化が考えられる中、医療安全も現状に即した修正が必要になると考えています。よりよい医療を目指すことでかえって現場に無理を強いることはあってはなりません。格好をつけて誰か個人の責任にするのではなく、地に足を付けた医療安全の発展並びに、患者、国民への普及啓発を行っていけたらと考えています。

 今期が総まとめの気持ちで学会運営に励んでまいります。引き続き皆様のお力添えをいただきますよう何卒よろしくお願いいたします。