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理事長挨拶
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医療安全セカンドステージ ~医療現場にやりがい、楽しさを取り戻そう~

一般社団法人 日本医療安全学会
理事長 大磯義一郎

 2021年1月より、日本医療安全学会理事長を拝命いたしました。本学会は、2013年に発足しましたが、母体でもある日本予防医学リスクマネージメント学会から数えると20年余りの歴史を有します。

 本学会を長年、支えられた酒井亮二先生がおっしゃられたように、1999年に我が国で医療安全が叫ばれるようになってからの10数年は、重大課題が大波のように押し寄せてくる大変な時期でした。

 2000年代の医療安全における課題は、司法やマスメディア対応といった対外的課題と、現実の医療現場の安全性の向上をはかる対内的課題があり、その二つが同時に、かつ、相互に絡み合って押し寄せてきました。

 私が深く関わってきたのは、対外的課題でした。毎日のように全国の医療機関に警察が踏み込んでくる異常事態。真摯に医療を行っている医療従事者は犯罪者のように扱われ、日に日に疲弊していく医療現場。当時、医療崩壊を防ぐべく、最前線で司法等への対応をしてこられた先生方は本当に大変であったと思います。

 そうした先輩方の尽力の末、現在のひとまず落ち着いた状況があることを私たちは感謝するとともに教訓として忘れてはいけません。

 とはいえ、ようやく得られたこの落ち着いた時期に、対内的課題(本質的課題)である現実の医療現場の安全性の向上をしっかりと進めていかなければいけません。

 今、医療安全セカンドステージが始まろうとしています。現場の医療者が役に立つと感じることのできるアウトカムを創造し、積極的に発信、実装していくことが求められています。

 本学会では、具体的なアウトカムを創出すべく、テーマごとに20の部会を設置し、現実の医療現場の安全性の向上のための検討を始めました。

 医療安全が前向きな試みとなり、医療現場から積極的に受け入れられるように、そして、私たちがかつて経験してきた医療のやりがいをこれからの若い医療者も感じることができるよう努めていくことが、本学会の進むべき道であり、バトンを渡していただいた酒井先生に報いることになると考えています。

 わが国の医療のため、皆様のご協力、何卒よろしくお願いいたします。